
ある日ある洋食屋でひとりランチを食べ終わろうとするころ、ちょっと職人肌の料理人が声をかけてくれた。「シチューのソースにライスを入れて食べるといいですよ」。レストランでそんな行儀の悪いことが許されるのか・・・まして料理人から奨めてくれるのか。美味しいデミグラスソースだからそんなの旨いに決まってるではないか。このやりとりでこの料理人は信用できるのじゃないかと感じたし、機会があるとこの洋食屋に通っている。
料理人やサービスしてくれるひとは、ボクが思う以上に客の食べかたを見ているのだろう。ボクは一人で食べることも多いのだが、一見やそれに近いレストラン・食事どころでけっこう声をかけられている。おいしい食べ方やお奨め料理などを教えてくれる。彼らと話していてなんとなく分かってきたのだが、どうも美味しい料理を前にすると旨そうに食べているらしい。
料理人っていい商売かもしれない。なにもしゃべらなくても自分の作った料理を客がきれいにたいらげてくれたら、それは嬉しいだろう。唐突だが、自分の写真が売れて嬉しいっていうのに匹敵するかもしれない。
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